100点満点の缶詰

安全で栄養があり、経済的で利用価値が高い缶詰

金属缶やガラスびんの中に、食物を入れて密封し加熱殺菌して保存する缶詰の原理は、1804年にフランス人のニコラ・アペールによって初めて考え出されました。

缶詰は、空気、水、細菌などが絶対に入らないように密封してあり、中身は完全に加熱殺菌してありますから、食中毒の原因になる恐れはありません。もちろん、殺菌剤や保存料などの食品添加物は使っていません。空気を除いて密封し、真空の状態で加熱殺菌しますから、ビタミンその他の栄養分は、家庭で調理したものより多く含まれていることが、多くの研究によって明らかにされています。

缶詰は原料産地で、多く出回るときに大量に買付けて加工し、しかも、常温で流通されロスもないので流通経費は、生のものに比べてはるかに低いのです。また生のものは食べられない部分が30~50%もあってむだに捨てられていますが、缶詰の場合は、中身は全部食べられ、調理のために手間や燃料費も少なくてすみますのでたいへん経済的であり、省エネルギー的な食品ともいえます。

缶詰は完全に密封して加熱殺菌したものですから、中身は腐敗することなく、常温で長期間保存できます。1938年に、イギリスで114年間保存されていた、おそらく世界で最も古いと思われる牛肉や野菜の缶詰を開けて調べた記録がありますが、試食の結果は、香りや味はそれほど悪くなく、十分食べられたとの報告があります。これは極端な例ですが、缶詰の保存性が高いことを物語るものといえましょう。

日本缶詰びん詰レトルト食品協会ホームページより
http://www.jca-can.or.jp/index.html