エジプト(モーセ)の時期
出エジプトの時期については、後期説早期説がある。

後期説(BC1200年代)

出エジプト記1:11
エジプト人はそこで、イスラエルの人々の上に強制労働の監督を置き、重労働を課して虐待した。イスラエルの人々はファラオ(エジプト王の称号、「大きな家」の意)の物資貯蔵の町、ピトムとラメセスを建設した。

ラメセスRameses=ペル・ラメセス(ラメセス市/ラメセスの家)
エジプト新王国第19王朝第3代のファラオ、ラムセス2世(Ramesses II、BC1314頃生~1224年、またはBC1302頃生~1212年、在位:BC1290~1224年、またはBC1279~1213/1212年)が、シリアで勢力を拡張するヒッタイト(BC15世紀頃アナトリア半島に王国を築いた民族)に対抗するために、エジプト第2中間期(BC1782頃~1570頃)、古代エジプトに登場した人々ヒクソスが拠点を置いたエジプト東部の都市アヴァリスを元に、ペル・ラムセス(ラムセス市)を建設し、アジア方面への遠征のための軍事拠点とした。

建築王ラムセス2世が築いた大神殿 アブ・シンベル神殿 (大小両神殿)
Abu Simbel Temples

ラムセス2世によりBC1250年頃に造られた大小2つの神殿からなる、砂岩をくり貫いた岩窟神殿(前方にある小神殿及び後方にある大神殿)で、入口に高さ約22mの4体のラムセス2世の座像がある。

ラムセス2世の生まれた2月22日と王に即位した10月22日には、太陽光が神殿の参道の奥まで届くように計算され造られていた(移築によって現在はこの日ではない)。

内部に入ると自信のファラオ戦争での活躍を示すレリーフ(浮彫)が刻まれ、またここにもオシリス神のポーズをとる、左右4体ずつのラムセス2世像があり「列柱室」と呼ばれている。

更に最深部には、幕屋のように「至聖所」があり、ここには4体の神がまつられている。

アブ・シンベル神殿を中心とするヌビア遺跡群は「アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群」として世界遺産に登録(1979年)されているだけでなく、世界遺産創設のきっかけとなった遺跡である。

早期説(BC1400年代)

列王記上6:1
ソロモン王が主の神殿の建築に着手したのは、❶イスラエル人がエジプトの地を出てから四百八十年目、ソロモンが❷イスラエルの王になってから四年目のジウの月、すなわち第二の月であった。

ソロモン(在位:BC971/970/967/961~931/928/922頃→諸説)→ソロモンの在位(諸説)から、4年目(=BC967~957)から遡ること480年前は、BC1447~1437年。