スペインかぜ【参考】

1918~1920年に世界各国で極めて多くの死者を出したインフルエンザによるパンデミックの俗称である。第一次世界大戦時に中立国であったため情報統制がされていなかったスペインでの流行が大きく報じられたことに由来する(最初の発生は不明、スペインが発生源ではない)。

1918年パンデミックとも呼ばれる。1918年1月から1920年12月までに世界中で5億人が感染したとされ、これは当時の世界人口の4分の1程度に相当する。死者数は1、700万人から5000万人との推計が多く、1億人に達した可能性も指摘されるなど人類史上最悪の感染症の1つである。

日本では、1918年10月に大流行が始まり、世界各地で「スパニッシュ・インフルエンザ」が流行していることや、国内でも多くの患者が発生していることが報じられた。当時の人口5500万人に対し約2380万人が感染し、死亡者約39万人が内務省衛生局編『流行性感冒』による統計数値である。
参考:ウィキペディア スペインかぜ

1918年から1920年に流行したスペインかぜは、全世界で患者数約6億人で、2,000万から4,000万人が死亡したとされている。スペインかぜはヒトにおけるA型インフルエンザウイルスによる流行であることが、後になってからではあるが、科学的に確認された最初の事例である。A型インフルエンザウイルスは元来鳥類を中心に保有されていたウイルスで、少しずつその遺伝子を変化させ、現在流行している香港型やソ連型に変異してきた。最近問題視されている鳥インフルエンザウイルスはA型の1つであり、濃厚接触によるヒトへの感染例が報告されている。さらには、鳥インフルエンザウイルスがヒトや他の動物のウイルスと交じり合い、遺伝子を大きく変化させ、ヒトに感染するウイルスに変異することも懸念されている。

参考:日本におけるスペインかぜの精密分析(東京都健康安全研究センター)