145 富に関する教え(1) 金持ちの青年議員
NIV:The Rich and the Kingdom of God /NKJV:Jesus Counsels the Rich Young Ruler

マタイによる福音書19:16~26(金持ちの青年)、
マルコ10:17~27(金持ちの男)、ルカ18:18~27(金持ちの議員)

マタイによる福音書19:16~26(金持ちの青年)

16さて、(人生に何か不安を抱いていた)一人の男(NIV:a man/NKJV:one=金持ち[22節]の青年[20節→ネアニスコス〈ギリシア語〉:20~40歳位の成人]議員[ルカ18:18→サンヘドリン])がイエスに近寄って来て言った。
・・・・・・・イエスと弟子たちのエルサレム途上での出来事・・・・・・・

「先生、永遠の命を得るには、どんな善いことをすればよいのでしょうか。」
→(マルコによる福音書10:17)イエスが旅に出ようとされると、ある人が走り寄って、ひざまずいて(→跪いて)尋ねた。「善い(→アガソス(ギリシア語)=善い、尊い/カロス:外面的な善)先生(→ルカ18:18、新改訳:尊い先生)、永遠の命を受け継ぐには、何をすればよいでしょうか。」
→(回復訳10:17)イエスが道に出て行くと、一人の人が走り寄ってひざまずき、「先生。あなたは尊いお方です。お教えください。天国に入るにはどうしたらよいでしょうか」と尋ねました。
→当時、多くのユダヤ人は死後の生は地上での命のようなものであろうと信じ、希求していた。
ただ、律法で特に明言されていないことから、永遠の命という考えを受け入れないサドカイ派のような人々もいた。ラビ的ユダヤ教では、この裕福な青年は既に神の恵みを得ている。しかし、この青年は永遠の命を得ているという救いの確信を得たいと願い、イエスに質問している。
→(回復訳解説)マタイの永遠の命を持つことと、ヨハネの永遠の命を持つこととは、違いがある。
マタイは王国についてであり、ヨハネは命についてです。ヨハネにおいて、永遠の命を持つというのは、人が神の非受造の命をもって救われ、今から永遠にわたって、この命によって生きることです。マタイにおいて、永遠の命を持つというのは、この時代に天の王国の実際にあずかり、来たるべき時代に王国の出現にあずかることです。そのようにして、神の永遠の命をさらに豊かに享受するのです。
→(ヨハネによる福音書17:3)永遠の命とは、唯一のまことの神であられるあなたと、あなたのお遣わしになったイエス・キリストを知ることです。