アカシアacacia(聖書:アカシヤ)とミモザ

聖書に多く登場するアカシヤ
ミモザとしばしば間違われますが、調べてみました。

アカシア(聖書表記:アカシヤ)とミモザのように、花の名前は、通称によって錯乱が生まれます。そのために、学名が付けられています。学名は一対一対応なので、間違えることはありません。

アカシアは、マメ科ネムノキ亜科アカシア属に分類される植物です。

1000を超える種類があり、1〜2mの低木から20m以上の高木まで様々な種類のアカシアがあります。オーストラリアやアフリカなどの熱帯や温帯の地域に分布し、ほとんどの種類が春から秋にかけて、球形の黄色い小花を咲かせます。アカシアは古代エジプトでは神聖な木として扱われていました。

また、船の材料や食品、染料、薬として、私たちの生活を支えてきた歴史のある植物で、アカシアの樹脂は、お菓子やアイスクリームなどの食品の原料として使われています。

分類:多年草、園芸分類:庭木、形態:低木・高木、原産地:オーストラリア・アフリカ、開花期:3〜5月、花色:黄など、耐寒性:強い、耐暑性:強い

アカシアは、ヨーロッパに持ち込まれたときに「ミモザ(オジギソウ:右写真)に似たアカシア」ということで「ミモザアカシア」と呼ばれました。このことからアカシアを「ミモザ」と呼ぶようになりました。しかし、ミモザ(オジギソウ)はマメ科オジギソウ属、アカシアはマメ科アカシア属で異なる植物です。そのため、アカシアをミモザと呼ぶのは広まっているものの、厳密には間違っています。

特徴として、ミモザはその名のとおり、葉っぱに触れるとお辞儀をしますが、アカシアは葉っぱに触れてもお辞儀をしません。またアカシアの黄色に対し、ミモザはピンク色の花が咲きます。

ミモザの葉は、ふさふさと柔らかい感じですが、アカシアはもっと固くしっかりした葉です。

他に、アカシアと紛らわしい植物、ニセアカシアがあります。ニセアカシアは北米原産の植物で寒さに強いのが特徴です。アカシアと同じマメ科ですが、花の形も開花時期もまったく違います。ふわふわしてポンポンとした黄色い花を咲かせるアカシアに対し、ニセアカシアは蝶のような形の白い花を咲かせます。またアカシアは3〜5月に咲きますが、ニセアカシアは5〜6月に咲きます。

※1:亜科
生物分類学上の単位の一。 必要な場合に、科と属の間に設けられる。バラ科をバラ亜科・シモツケ亜科・ナシ亜科・サクラ亜科に分けるなど。