033 ペトロの姑の癒し/多くの病人をいやす(ルカ4:38~41他)

▶ル カ4:38~41
38イエスは会堂を立ち去り、(漁師で、イエスが最初に選んだ弟子の)シモン(→ペトロ:ギリシア語・ケファ:アラム語=岩)の家にお入りになった。シモンのしゅうとめが高い熱に苦しんでいたので、人々は彼女のことをイエスに頼んだ。
→しゅうとめ:姑=夫または妻の母(義母)、しゅうと:舅=夫または妻の父(義父)

39イエスが枕もとに立って熱を叱りつけられると、熱は去り、彼女(しゅうと:姑)はすぐに起き上がって一同をもてなした。
→So he bent over(=身をかがめて) her and rebuked the fever, —–.(NIV)

※弟子として召命を受けたペトロ(シモン)には、家があり、職業があり、家族(姑、妻)がいた。

40日が暮れると、いろいろな病気で苦しむ者を抱えている人が皆、病人たちをイエスのもとに連れて来た。イエスはその一人一人に手を置いていやされた。

41悪霊もわめき立て、「お前は神の子だ」と言いながら、多くの人々から出て行った。イエスは悪霊を戒めて、ものを言うことをお許しにならなかった。悪霊は、イエスをメシアだと知っていたからである。
→メシア(ギリシア語:メシアス)は、ヘブライ語の「マシアハ」に由来し、神が選び、「(油を)塗られた者」「油注がれた者」「選ばれた者」の意で、メサイアまたはメサイヤは日本語における音訳である(サムエル記上12:3~5)。ちなみに、「キリスト」は、「油注がれた者」のギリシア語「クリストス」に由来し、クリストスからの日本語における片仮名表記である。
・イエス・キリストJesus Christ:キリストであるイエス(ギリシア語)→イエスをメシアとして認めた場合の呼称が「イエス・キリスト」である。
・キリスト教:イエスがキリストであることを信じる宗教

▶並行記事
<1>マタイ8:14~17
14イエスはペトロの家に行き、そのしゅうとめが熱を出して寝込んでいるのを御覧になった。
15イエスがその手に触れられると、熱は去り、しゅうとめは起き上がってイエスをもてなした。
16夕方になると、人々は悪霊に取りつかれた者を大勢連れて来た。イエスは言葉で悪霊を追い出し、病人を皆いやされた。
17それは、預言者イザヤを通して言われていたことが実現するためであった。「彼はわたしたちの患いを負い、/わたしたちの病を担った。」
<2>マルコ1:29~34
29すぐに、一行は会堂を出て、(漁師で、イエスが最初に選んだ弟子の)シモン(→ペトロ:ギリシア語・ケファ:アラム語=岩)と(ペトロの弟)アンデレの家に行った。ヤコブとヨハネも一緒であった。
30シモンのしゅうとめが熱を出して寝ていたので、人々は早速、彼女のことをイエスに話した。
31イエスがそばに行き、手を取って起こされると、熱は去り、彼女は一同をもてなした。
32夕方になって日が沈むと、人々は、病人や(悪魔のために働き、様々な病気や心の病の原因と見なされていた)悪霊に取りつかれた者を皆、イエスのもとに連れて来た。
→一日:日没から次の日没まで
33町中の人が、戸口に集まった。
34イエスは、いろいろな病気にかかっている大勢の人たちをいやし、また、多くの悪霊を追い出して、悪霊にものを言うことをお許しにならなかった。悪霊はイエスを知っていたからである。