パウロの宣教(伝道)戦略
マタイによる福音書28:18~20
イエスは、近寄って来て言われた。「わたしは天と地の一切の権能を授かっている。だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」
このイエス・キリストの大宣教命令は、私たちクリスチャンの共通命令(使命)です。この使命を持続的かつ迅速に達成するためには、宣教戦略が必要です。その戦略を聖書から見つけ出し、適用しなければなりません。
その点において、パウロの宣教戦略は、聖霊が私たちすべての神の民に与えてくださった大切な知恵です。
★ユダヤ人宣教を優先した
むしろ、イスラエルの家の失われた羊のところへ行きなさい(マタイによる福音書10:6)。
これは信仰を失った人たちをまず伝道するという意味です。パウロもユダヤ人が集まる会堂で福音をのべ伝えました。
★主要都市を中心とした
新約聖書には使徒パウロによって書かれた手紙が多くあり、ほとんどが主要都市にある教会に宛てて書かれた信仰と宣教の手引きでした。都市では、人の往来が集中していて、都市にある教会を拠点として近隣地域に対して効率的に福音を伝えた。
★自立した宣教をする
使徒言行録18:1~3には、パウロが自らテント造りをして宣教資金を調達したことが記録されています。宣教が、献金や教団等から提供される資金によって、専念できるのであれば最高ですが、現実はそうはいきません(旧約聖書型の宣教は多くありません)。そのためには、積極的な開拓伝道と宣教投資のために、献金や支援金以外の財源を自ら作る必要があります。
→使徒言行録18:1~3
その後、パウロはアテネを去ってコリントへ行った。ここで、ポントス州出身のアキラというユダヤ人とその妻プリスキラに出会った。クラウディウス帝が全ユダヤ人をローマから退去させるようにと命令したので、最近イタリアから来たのである。パウロはこの二人を訪ね、職業が同じであったので、彼らの家に住み込んで、一緒に仕事をした。その職業はテント造りであった。