東京高裁判決 整理解雇の4要件

コロナ禍などによる経営不振や事業縮小など、使用者側の事情による人員削減のための解雇を「整理解雇」(労働慣例上の用語で法律用語ではない、俗に「リストラ」)といい、これを行うためには原則として、過去の労働判例から確立された4つの要件がすべて充たされていなければなりません。

「整理解雇の4要件」(1979年に東京高裁が東洋酸素事件の判決の中で示した)は、以下の通りです。

(1)人員整理の必要性
どうしても人員を整理しなければならない経営上の理由があること(「経営不振を打開するため」は可、「生産性を向上させるため」は不可)。

(2)解雇回避努力義務の履行
希望退職者の募集、役員報酬のカット、出向、配置転換、一時帰休の実施など、解雇を回避するためにあらゆる努力を尽くしていること。

(3)被解雇者選定の合理性
解雇するための人選基準が評価者の主観に左右されず、合理的かつ公平であること。

(4)解雇手続きの妥当性
解雇の対象者および労働組合または労働者の過半数を代表する者と十分に協議し、整理解雇について納得を得るための努力を尽くしていること。

当然、アルバイトなど非正規社員についても、正社員同様に労働契約法が適用され、労働契約法によれば、解雇をするためには、①客観的に合理的な理由と②社会通念上の相当性が必要です。この二つの要件は非正規社員についても整理解雇の4要件によって判断されます。

こうした判例の趣旨を明文化したものとして、
労働契約法(平成十九年法律第百二十八号)(解雇)
第十六条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。などがあります。

以上、当サイトの問い合わせ窓口からの質問に対しての回答をさせていただきました。

コリントの信徒への手紙一16:13
目を覚ましていなさい。信仰に基づいてしっかり立ちなさい。雄々しく強く生きなさい。