038 断食についての問答
(断食論争、マタイによる福音書9:14~17、マルコによる福音書2:18~22)

ルカによる福音書5:33~39
33人々(→バプテスマのヨハネの弟子たちやファリサイ派の人たち)はイエスに言った。「ヨハネの弟子たちは度々断食(→食事を断ち、神への熱き思いを示し、自らの罪を悔いる行為)し、祈りをし、ファリサイ派の弟子たちも同じようにしています。しかし、あなたの弟子たちは飲んだり食べたりしています。」

34そこで、イエスは言われた。「花婿が一緒にいるのに、婚礼の客に断食させることがあなたがたにできようか。35しかし、花婿が奪い取られる時が来る。その時には、彼らは断食することになる。」

36そして、イエスはたとえを話された。「だれも、新しい服から布切れを破り取って、古い服に継ぎを当てたりはしない。そんなことをすれば、新しい服も破れるし、新しい服から取った継ぎ切れも古いものには合わないだろう。
→新しく洗っていない布は洗うと縮んでしまうので、もしそれが古い衣服の継ぎ布に用いられると、その衣服も縮んでしまうことになるし、色合いも合わない。

37また、だれも、新しいぶどう酒を古い革袋に入れたりはしない。そんなことをすれば、新しいぶどう酒は革袋を破って流れ出し、革袋もだめになる。38新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れねばならない。
→ぶどう液がぶどう酒になる時、アルコールとほぼ同量の二酸化炭素(炭酸ガス)が発生し、新しい皮袋は膨張し引き伸ばされる。もし、新しいぶどう液を古い皮袋に入れると、その革袋は膨張し破裂してしまう。

39また、(熟成が進んだ)古いぶどう酒を飲めば、だれも新しい(酸っぱいだけの)ものを欲しがらない。『古いものの方がよい』と言うのである。」