未知の分野に挑戦する
人間は元来、現状維持が一番安心するように出来ている生き物です。
内部環境を一定の状態に保ちつづけようとする傾向、それが本能であり、種の保存のために遺伝子にプログラミングされているのです。
これを「恒常性(ホメオスタシス)」といいます。
体温や血糖値の正常範囲外への逸脱は、恒常性の異常すなわち病気になったということです。逆に、人間の持つ自然治癒力は体が持つ恒常性の作用の一つです。
また、恒常性が変化したとき、それを元に戻そうとする作用、すなわち生じた変化を打ち消す向きの変化を生む働きを「負のフィードバック作用」といいます。この働きをしているのが脳の「間脳視床下部」と言われています。
この「恒常性(ホメオスタシス)」は生態的な範囲での働きですが、ちょっとばかり優れた人間においては脳が発達し、感情や思考能力などを持つため、精神面においても、この「恒常性(ホメオスタシス)」がマイナスに働いてしまうのです。
転勤経験をされた方などはよくわかると思いますが、“新しい事を始めるときの不安や恐怖感は人間の本能的な問題で、後にしてみれば実際にはたいしたことではない”ということです。
脳の活性化、認知症予防のためにも、新しい、そして少し困難なことにチャレンジすることを恐れず、未知の分野にどんどん挑戦しましょう。
無難な人生もいいと思いますが、人としての「器」はいろんなことにどんどんチャレンジし、いろんな経験をされた方の方が、はるかに大きいのは、誰もが認めることです。
図:©間脳下垂体機能障害に関する調査研究
主は必ずわたしのために砦の塔となり/わたしの神は避けどころとなり/岩となってくださいます。(詩編94編22節)