成長段階

▶ペトロの手紙一1:13~25

だから、いつでも心を引き締め(直訳:心に腰帯をしめ)、身を慎んで、イエス・キリストが現れるときに与えられる恵みを、ひたすら待ち望みなさい。無知であったころの欲望(→過去の罪深い欲望や行動、様々な乱行、異教の神を礼拝する等→ペトロの手紙一4:1~4)に引きずられることなく、従順な子となり、召し出してくださった聖なる方に倣って、あなたがた自身も生活のすべての面で聖なる者となりなさい。「あなたがたは聖なる者となれ。わたしは聖なる者だからである」と書いてあるからです。

また、あなたがたは、人それぞれの行いに応じて公平に裁かれる方を、「父」と呼びかけているのですから、この地上に仮住まいする間、その方を畏れて生活すべきです。知ってのとおり、あなたがたが先祖伝来のむなしい生活(→神の子となる前の生活)から贖われた(→贖う:agorazoo、アゴラゾー=買う・買い取る、しばしば奴隷や囚人を自由の身にするために代価、身代金を支払う)のは、金や銀のような朽ち果てるものにはよらず、きずや汚れのない小羊のようなキリストの尊い血(→祭司は、罪を赦すために様々な動物を犠牲として献げ、儀式で血を用いた、十字架でのイエスの死は、罪の赦しのための供え物とされた。)によるのです。キリストは、天地創造の前からあらかじめ知られていましたが、この終わりの時代に、あなたがたのために現れてくださいました。

あなたがたは、キリストを死者の中から復活させて栄光をお与えになった神を、キリストによって信じています。従って、あなたがたの信仰と希望とは神にかかっているのです。あなたがたは、(霊によって)真理を受け入れて、魂を清め、偽りのない兄弟愛を抱くようになったのですから、清い心で深く愛し合いなさい。

あなたがたは、朽ちる種からではなく、朽ちない種から、すなわち、神の変わることのない生きた言葉によって新たに生まれたのです。

こう言われているからです。「人は皆、草のようで、/その華やかさはすべて、草の花のようだ。草は枯れ、/花は散る。しかし、主の言葉は永遠に変わることがない。」これこそ、あなたがたに福音として告げ知らされた言葉なのです。

▶成長の段階
未信者 → ❶霊的幼児 → ❷弟子 → ❸働き人(働き手)

❶霊的幼子 ペトロの手紙一2:2
生まれたばかりの乳飲み子のように、混じりけのない霊の乳を慕い求めなさい。これを飲んで成長し、救われるようになるためです。

❷弟子 マタイによる福音書4:4
イエスはお答えになった。「『人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる』/と書いてある。」
→申命記8:3
主はあなたを苦しめ、飢えさせ、あなたも先祖も味わったことのないマナを食べさせられた。人はパンだけで生きるのではなく、人は主の口から出るすべての言葉によって生きることをあなたに知らせるためであった。

❸働き人(働き手) ㊟聖書に「働き人」という言葉は登場しない。

▶SDA「いきいき弟子講座」(導入編)第4章 訓練には時間がかかる(5ページ、一部)

・・・新しいクリスチャンが霊的幼児であることは何も悪くありません。問題は長い間そのままでいることです。・・・
→ヘブライ人への手紙5:12
「実際、あなたがたは今ではもう教師となっているはずなのに、再びだれかに神の言葉の初歩を教えてもらわねばならず、また、固い食物の代わりに、乳を必要とする始末だからです。」

神の御計画は、1人ひとりが最終的に御言葉を分け与えることができるようになることです。けれども多くの人はそれまで進歩しません。次の聖句は理由を述べています。
→ヘブライ人への手紙5:13、14
「乳を飲んでいる者はだれでも、幼子ですから、義の言葉を理解できません。固い食物は、善悪を見分ける感覚を経験によって訓練された、一人前の大人のためのものです。」