根の大切さ

誰もが分かっていることですが、どんな大木であっても、根を切ると、だんだん本体が弱り始め、必ず、倒木します。

植物にとって重要な役割を果たしているのは、根なのです。

根の役目は、まず本体(茎、葉)を倒れないように支えることです。そして、更に大切な役目は、栄養・水分を吸収して本体に送ることです。根が元気なら、植物は健康体だと言えます。

そして、その植物を元気よく生き生きとさせるように世話をするのは神であり、管理する人なのです。

コリントの信徒への手紙一3:6~7
わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。ですから、大切なのは、植える者でも水を注ぐ者でもなく、成長させてくださる神です。

社会の真の価値は、そのなかの最も弱いメンバーをいかに守るかによって決まる、と言われます。

しかし、誤解をしないでください。一見、弱そうに見える根がどんなに大切な働きをしているか。

ある本に、このようなことが書かれていました※1

地上の姿がどうであろうと、やはりすべての基本は根にある。

どうして根がいちばん大切なのだろうか?それは、この部分に樹木(木本(もくほん)植物)の脳があると考えられているからだ。根ほど情報を長期間蓄えるのに適した場所はほかにないと最近の研究で発見されている。

根が、物質を吸収して輸送したり、光合成でできた産物をパートナーの菌類(→菌類は、インターネットの光ファイバーのような役割を担い、細い菌糸が地中を走り、想像できないほど密な網を張り巡らせ-パンド[パンデレ:ラテン語]:広がる-、情報の伝達を担っている)に渡したり、まわりの木に警報を送ったりしているのだ。根の先端に脳に似た組織があると言われている。そして、根の先には信号伝達組織に加えて、動物の体内にも見られる器官や分子が存在しているとも言われている※2
※2:Hollricher,Karin:Dumm wie Bohnenstroh?,in:Laborjournal 10/2005,p.22-26

樹冠の形を整えるために、枝の刈込みをしたり、太い枝を切り落とすと確かに見た目はいい。しかし、こうした手入れ(人間はこれを剪定だと言っているが、実際には木にとっては暴力)は、根にまで悪い影響を及ぼしている。

根は樹冠の大きさに見合った範囲に広がる。ところが、多くの枝が切られると、光合成の量も減り、地中の根の大部分が餓死してしまう。こうして根の死んだ部分と枝を切り落として開いた傷口から、菌類が侵入する。数十年といった(樹木にとっては)短い期間で木の内側に腐敗が広がり、それが外から見えるほどになる。こうなると枝の多くが活動を止めるのだが、枝が落ちて木の下を歩く人にけがをさせないために、更に傷んだ枝を切り落とし、その傷口にワックスを塗る。しかし、これがが内部の腐敗を更に早めてしまう。ワックスのせいで水分が閉じ込められ、乾燥しないからだ。つまり、菌類が好む湿度が保たれてしまうのだ。最後に残るのは胴体だけとなり、これもある日、伐採される運命となる。

参考:「樹木たちの知られざる生活-森林管理官が聴いた森の声」 ペーター・ヴォールレーベン著