035 重い皮膚病(規定の病)を患っている人をいやす

ルカによる福音書5:12~16(マタイ8:1~4、マルコ1:40~45)

12イエスがある町におられたとき、そこに、全身重い皮膚病(→ギリシア語で「レプラ」)にかかった人がいた。この人はイエスを見てひれ伏し(→平伏し)、「主よ、御心ならば、わたしを清くすることがおできになります」と願った。
→イエスがある町におられたとき、そこに、全身規定の病を患っている人がいた。イエスを見てひれ伏し、「主よ、お望みならば、私を清くすることがおできになります」と願った(聖書協会共同訳)。
→重い皮膚病:多種多様の皮膚病の総称を指す。聖書によっては、「らい(ハンセン氏)病」など、偏見と思われる表記がある。当時のパレスチナには、この病気はなかったので、慢性的な皮膚病と考えられる。上記のように、聖書協会共同訳では、「規定の病」(=レビ記に規定されている病気)という表記になっている。また、新改訳聖書では、原文のヘブライ語「ツァラアト」で表記している。当時のユダヤ人社会では、重い皮膚病に罹患した時は、病気が治ったことを確認してもらうために、沐浴をして、祭司による清めの儀式(犠牲の小羊、オリーブ油を混ぜた小麦粉を献上)を経なければならなかった(レビ記13、14章)。

13イエスが手を差し伸べてその人に触れ、「よろしい。清くなれ」と言われると、たちまち重い皮膚病は去った。

14イエスは(群衆が、奇跡だけにとらわれ過ぎないように、またメッセージが正しく伝わり理解されるように)厳しくお命じになった。「だれにも話してはいけない。ただ、行って祭司に体を見せ、モーセが定めたとおりに清めの献げ物(→犠牲の小羊、オリーブ油を混ぜた小麦粉)をし、人々に証明しなさい。」

15しかし、イエスのうわさはますます広まったので、大勢の群衆が、教えを聞いたり病気をいやしていただいたりするために、集まって来た。

16だが、イエスは人里離れた所に退いて祈っておられた。
→私たち現代人だけでなく、イエスもその弟子たちも忙しい時間を過ごしていました。そんな中、イエスや弟子たちは、人里離れた所(寂しい所/a solitary place/a remote place/a quiet place/lonely places)で休息を取られ、祈られた様子などが聖書の随所に出てきます。
→だが、イエスは寂しい所に退いて祈っておられた(聖書協会共同訳)。
→聖書協会共同訳では、下記のように記されている。
①人里離れた所:マタイによる福音書15:33、マルコによる福音書8:4
②寂しい所:マタイによる福音書15:33、マルコによる福音書8:4以外の聖句