028 サマリアの女との対話Ⅱ(ヨハネによる福音書4:27~42)
27ちょうどそのとき、弟子たちが(買い物から)帰って来て、イエスが(公の場でいかがわしそうなサマリア人の)女の人と話をしておられるのに驚いた。しかし、(弟子たちは気になったが沈黙し)「何か御用ですか」とか、「何をこの人と話しておられるのですか」と言う者はいなかった。
28女は、(イエスに自分の過去や自分が負ってきた重荷などをズバリ言い当てられ、弟子たちも帰って来たので)水がめをそこに置いたまま町に行き、人々に言った。
29「さあ、見に来てください。わたしが行ったことをすべて、言い当てた人がいます。もしかしたら、この方がメシアかもしれません。」
30人々は(自分の目と耳で確かめるために)町を出て、イエスのもとへやって来た。
31その間に、弟子たちが「ラビ、食事をどうぞ」と勧めると、
32イエスは、「わたしにはあなたがたの知らない食べ物(→霊的な糧⇔肉の糧)がある」と言われた。
33弟子たちは、「だれかが食べ物を持って来たのだろうか」と互いに言った。
34イエスは言われた。
「わたしの食べ物とは、わたしをお遣わしになった方の御心を行い、その業を成し遂げることである。
35あなたがたは、『刈り入れまでまだ四か月もある』と言っているではないか。
わたしは言っておく。目を上げて畑を見るがよい。色づいて刈り入れを待っている。
既に、36刈り入れる人は報酬を受け、永遠の命に至る実を集めている。こうして、種を蒔く人も刈る人も、共に喜ぶのである。
37そこで、『一人が種を蒔き、別の人が刈り入れる』ということわざのとおりになる。
38あなたがたが自分では労苦しなかったものを刈り入れるために、わたしはあなたがたを遣わした。他の人々が労苦し、あなたがたはその労苦の実りにあずかっている。」
39さて、その町の多くのサマリア人は、「この方が、わたしの行ったことをすべて言い当てました」と証言した【女の言葉】によって、イエスを信じた。
40そこで、このサマリア人たちはイエスのもとにやって来て、自分たちのところにとどまるようにと頼んだ。イエスは、二日間そこに滞在された。
41そして、更に多くの人々が、【イエスの言葉】(→ロゴス)を聞いて信じた(→信仰に導かれた)。
42彼らは女に言った。「わたしたちが信じるのは、もうあなたが話してくれたからではない。わたしたちは自分で聞いて、この方が本当に世の救い主であると分かったからです。」
→女性が井戸で出会ったことを話したので、サマリア人たちはイエスがこの世の救い主であると信じた。サマリア人は、自分たちのゲリジム山(申命記11:29)に神殿を建て、律法を独自に解釈していたので、ユダヤ人は、サマリア人をイスラエルの神に忠実でないと考えていた。
→あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる(使徒言行録/ 01章 08節)。
→主はあなたを苦しめ、飢えさせ、あなたも先祖も味わったことのないマナを食べさせられた。人はパンだけで生きるのではなく、人は主の口から出るすべての言葉によって生きることをあなたに知らせるためであった(申命記8:3)。
※サマリア人 Samaritan