バーラー(創造)

初めに、神は天地を創造された(創世記1:1)。
元始(はじめ)に神天地を創造(つくり)たまへり(文語訳[明治訳]舊約聖書1953年版)
「神は天地を創造された」の「創造された」という動詞は「バーラー」בָּרָאというヘブライ語の動詞が使われている。

▶バーラー
調べてみると、この「バーラー」בָּרָאは男性形(日本語や英語の動詞では、男性、女性、その他の区別はない)で、「無」から創造される神の力を示している(神の創造を表現する動詞である)。
そして、この動詞は、主語が常に「神」であり、神だけが「バーラー」を使うことができるのであり、神は、ご自身が発した言葉によってそうなさるのです。

▶エト ハーシャマイム ヴェエット ハアレツ
エトは動詞の目的語の前に用いられている分詞である。シャマイーム(天)とアレツ(地)の前に付いている「ハ」という語は定冠詞で、英語の「the」に相当する。
シャマイムの「イム(-im)」は複数形を意味し、複数の「天」(heavens)であることを意味している。

創:ソウ(サウ)・つくる きず・はじめる

⓵きずができる。きずをつける。刃物でうけたきず。
→創痍(そうい:きりきず、被った障害)・創傷(そうしょう:傷つけられてできたきず)・金創(きんそう:刃物による切り傷)・刀創・絆創膏

⓶物事をはじめる。はじめてつくる。
→草創(そうそう:事業などの初め、草分け)・創始(物事を初めて起こすこと、物事の起こり)・創造(Creation)・創作・創建・創設・創立・創業・創案・創意・創見(従来にない新しい意見)・独創

▶国語辞典で、「創造」とは、
・新しいものを❶初めて❷つくり出すこと。
・❸神が宇宙・万物を造ること。

初めに、神は天地を創造された。(創世記1:1)

主なる神は、土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きる者となった。(創世記2:7)

神の霊がわたしを造り/全能者の息吹がわたしに命を与えたのだ。(ヨブ記33:4)

御言葉によって天は造られ/主の口の息吹によって天の万象は造られた。(詩編33:6)

▶料理を作る。
▶酒を造る。味噌を造る。醸造。

通常、人間がつくりだすことのできないものだけに、「造」という漢字を使います。

しかし、これはどうでしょう。
「お刺身」のことを「おつくり」といいます。

この「おつくり」という漢字は、「お作り」ではなく、「お造り」と書きます。

なぜでしょうか?

古代、日本人は、「魚」を神と信じ、お魚をいただくとき、「魂」は神様にお返しして、その身を「恵み」としていただくと信じてました。

このことから、刺身のことを、「お造り」と書き、神への感謝の気持ちを表しました。

キリストを象徴する言葉として、ジーザス・フィッシュ (Jesus Fish) やクリスチャン・フィッシュ (Christian Fish)を使いますが、どこか通じるものを感じます。

ΙΧΘΥΣ(ギリシア語):イクトゥス
弧をなす2本の線を交差させて魚を横から見た形に描いたキリスト教のシンボルである。

▶神が息を吹きかけると

※聖書にある「創造」(PDF版)