→ダビデ王は初代の大祭司アロンの子孫の内、男を24組の祭司に分けた、すべての組が交替で神殿に仕えるようにした。
→歴代誌上24:7~18
第一のくじはヨヤリブに当たった。第二のくじはエダヤに、第三のくじはハリムに、第四のくじはセオリムに、第五のくじはマルキヤに、第六のくじはミヤミンに、第七のくじはハコツに、第八のくじはアビヤに、第九のくじはイエシュアに、第十のくじはシェカンヤに、第十一のくじはエルヤシブに、第十二のくじはヤキムに、第十三のくじはフパに、第十四のくじはイエシェブアブに、第十五のくじはビルガに、第十六のくじはイメルに、第十七のくじはヘジルに、第十八のくじはハピツェツに、第十九のくじはペタフヤに、第二十のくじはエヘズケルに、第二十一のくじはヤキンに、第二十二のくじはガムルに、第二十三のくじはデラヤに、第二十四のくじはマアズヤに当たった。
香(→祈りの象徴)をたいている間、大勢の民衆が皆外で(メシアの時代が来るように終末の祈りを)祈っていた。
⓵すると、主の天使が現れ、香壇の右に立った(→ユダヤの伝承では、裁きの天使は香壇の右に立つとされている)。
⓶ザカリアはそれを見て不安になり、恐怖の念に襲われた。
天使は言った。
⓸ザカリア、あなたの願いは聞き入れられた。あなたの妻エリサベトは男の子を産む。その子をヨハネ(→主は慈しみ深い)と名付けなさい。
その子はあなたにとって喜びとなり、楽しみとなる。多くの人もその誕生を喜ぶ。
彼は主の御前に偉大な人になり、ぶどう酒や強い酒を飲まず(→ナジル人のライフスタイル、民数記6:23)、既に母の胎にいるときから聖霊に満たされていて、イスラエルの多くの子らをその神である主のもとに立ち帰らせる。
彼はエリヤの霊と力で主に先立って行き、父の心を子に向けさせ、逆らう者に正しい人の分別を持たせて、準備のできた民を主のために用意する。」
⓹<不信仰の言葉としるしの要求>そこで、ザカリアは天使に言った。「何によって、わたしはそれを知ることができるのでしょうか。わたしは老人ですし、妻も年をとっています。」
⓺<神からのしるし>天使は答えた。「わたしはガブリエル、神の前に立つ者。あなたに話しかけて、この喜ばしい知らせを伝えるために遣わされたのである。
あなたは口が利けなくなり、この事の起こる日まで話すことができなくなる。時が来れば実現するわたしの言葉を信じなかったからである。」
やがて、務めの期間が終わって(ユダの山地にある、現在のエンカレム)自分の家に帰った。
その後、妻エリサベトは身ごもって、五か月の間身を隠していた。そして、こう言った。
「主は今こそ、こうして、わたしに目を留め、人々の間からわたしの恥を取り去ってくださいました。」
六か月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。
イエスの時代のイスラエルの三つの地方(ローマの行政区)
イエスの時代のイスラエルは、大まかに北から❶ガリラヤ、❷サマリヤ、❸ユダヤの三つの地方(ローマの行政区)に分かれていた。
❶ガリラヤ
ガリラヤは最も北方の地方で、全体の1/3を占め、イスラエルの十二部族のうち「ナフタリNaphtali」が治める山岳地帯で、ユダヤ人と異教徒が住んでいた。
もともと異国の「カナン人Canaanites」の地として知られ、その後もソロモンがこの地方の20の都市を材木の支払いの代わりに他国に渡したり、アッシリア帝国に征服されたりして、異教徒の植民が進んだ。
これらの理由からエルサレム周辺の純血を尊ぶ保守的なユダヤ人層はガリラヤ地方を嫌い、福音書の中でもガリラヤ地方について皮肉が言われる理由はここにある。
イエスが幼年時代を過ごした「ナザレNathareth」があり、十二使徒の内、「イスカリオテのユダJudas of Iscariot-イエスを裏切った使徒」を除き、全員がガリラヤ地方の出身である。また、この地方にある「カナCana」の町でイエスは水をぶどう酒に変える最初の奇跡を行い、やはりこの地方の町「カペナウムCapernaum」はイエスの伝道活動の中心だった。
❷サマリア
十二部族のうち「エフライムEphraim」と「マナセManasseh」に当てられた大変肥沃で魅力的な土地で、東西南北に街道が通り交易も盛んだった。肥沃な土地のおかげで王国が南北に割れた際に、サマリアを含む北朝イスラエルは経済的に富んでいた。侵略の対象にもなり、また交易が盛んであったため異教徒が多数入り込んだ。
サマリアは地方の名前であると同時に町の名前でもあり、サマリアの町はBC722年にアッシリア帝国の侵略に屈し、上流中流の市民が連れ去られて、代わりに異国民が植民された。これらの異国民は国外追放を免れた下層のユダヤ人たちと結婚し混血種のサマリア人が増えた。
サマリア人は創造主としての神さまを信仰せず、異国の神々や偶像を崇拝したので、預言者は偶像崇拝、不道徳、そして贅を好み貧しい者から搾取する邪悪を責めた。サマリア地方のユダヤ人が異国人と結婚したこともあり、保守的なユダヤ人層からは大変嫌われていた。
ガリラヤとユダヤの間に位置し交通の便も良かったので、サマリア地方は南北を行き来する旅人の通り道だったが、宗教上の汚れを嫌うユダヤ人たちはサマリア人との接触を避けるためにわざわざヨルダン川を渡って川の東側を北上して旅をした。
❸ユダヤ
「ユダヤJudea」は「ユダJudah」のギリシア・ローマ調の「Jewish(「ジューイッシュ」と発音し「ユダヤ人の」の意味)」から転じた言葉で、バビロニア帝国に連れ去られたユダヤ人の中で後にパレスチナへ戻ってきた十二部族のうち、ユダ族の人たちを指す。
「エルサレムJerusalem」の都があり、イスラエルの政治上、宗教上の中心地であった。