デザイナーフーズ・ピラミッド

1980年、アメリカ国立ガン研究所が、「野菜や果物などを中心とした食事には、ガンの予防に効果があるらしい」という報告をし、90年に発表したのが「デザイナーフーズ計画」(designer foods project)です。

これまでの膨大な調査から、ガン予防に効果があると考えられる約40種類の食品を、効果が期待できる順に上からピラミッド型に並べた「デザイナーフーズ・ピラミッド」(上位程、ガン抑制効果が大)を提示。

その中から「1日5皿分以上の野菜と、200gの果物を食べよう」という“5A DAY(ファイブ・ア・デイ)運動”を展開したのです。

最上位に位置付けられている優秀な野菜は「にんにく」です。にんにくの独特のにおいの元は硫酸アリルで、病気や老化を招く活性酸素を抑制する強力な抗酸化作用があります。にんにくを切ったり、すりおろすとアリチアミンに変化し、ガンを予防します。また、にんにくに含まれるミネラルのセレンは、ガン原因のひとつでもある過酸化脂質を分解する酵素になります。

デザイナーフーズ・ピラミッドにある野菜は、なぜガンを予防する効果があるのでしょうか。

そこには「ファイトケミカル」(phytochemical)が重要な役割を果たしていると考えられています。ファイトケミカルというのは、6大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維)以外の「非栄養素」と呼ばれる微量成分で、ポリフェノールやアルカロイド、カロテノイドなどを総称するものです。

免疫力を上げる生活力(NHK R1)