ネブカドネツァルが見た巨大な像の
Nebuchadnezzar’s Dream→終末論的預言(神が予見し、将来、確かに実現する預言)

▶ダニエル書2:31~36 ネブカドネツァルの夢は「終わりの日に起こること」を預言した。

王様(→ネブカドネツァル2世)、あなたは一つの像を御覧になりました。それは巨大で、異常に輝き、あなたの前に立ち、見るも恐ろしいものでした。それは頭が純金胸と腕が銀腹と腿が青銅すねが鉄足は一部が鉄、一部が陶土でできていました。見ておられると、一つの(→マタイ21:42、マルコ13:1、2、ルカによる福音書20:17、エフェソの信徒へのてがみ2:20、ペトロの手紙一2:4)が人手によらずに(→メシアが神によって)切り出され、その像の鉄と陶土の足を打ち砕きました

鉄も陶土も、青銅も銀も金も共に砕け、夏の打穀(→脱穀、麦打ち)場のもみ殻のようになり(→その石〈=メシア〉は過去の諸王国を砕き、砕け散った王国の破片は)、風に吹き払われ、跡形もなくなりました(→異邦人が支配する時代が終わった)。その像を打った石は大きな山となり、全地に広がったのです。これが王様の御覧になった夢です。さて、その解釈を(私たちは王様の前で)いたしましょう。



▶ダニエル書2:37~45 →「歴史(世)の真の支配者は天の神である」とダニエルは訴えた。

王様、あなたはすべての王の王(→絶対専制君主)です。天の神(→創世記24:3、7、ダニエル書2:18、19、28、44、ヨナ書1:9、ヨハネの黙示録11:13、16:11)はあなたに、国と権威と威力と威光(→王国と権威と力と栄誉)を授け(→イザヤ書45:1~4、エレミヤ書27:5~7、ローマの信徒への手紙13:1参照)、人間も野の獣も空の鳥も、どこに住んでいようとみなあなたの手にゆだね、このすべてを治めさせられました。すなわち、あなたがその金の頭(あたま)なのです。あなたのあとに他の国が興りますが、これはあなたに劣るもの。その次に興る第三の国は青銅で、全地を支配します。第四の国は鉄のように強い。鉄はすべてを打ち砕きますが、あらゆるものを破壊する鉄のように、この国は破壊を重ねます。足と足指は一部が陶工の用いる陶土、一部が鉄であるのを御覧になりましたが、そのようにこの国は分裂しています。鉄が柔らかい陶土と混じっているのを御覧になったように、この国には鉄の強さもあります。足指は一部が鉄、一部が陶土です。すなわち、この国には強い部分もあれば、もろい部分もあるのです。また、鉄が柔らかい陶土と混じり合っているのを御覧になったように、人々は婚姻によって混じり合います。しかし、鉄が陶土と溶け合うことがないように、ひとつになることはありません。

この王たちの時代に、天の神は一つの国を興されますこの国は永遠に滅びることなく、その主権は他の民の手に渡ることなく、すべての国を打ち滅ぼし、永遠に続きます(→メシア王国:永遠に続く神の不滅の王国)。山から人手によらず切り出された石(→メシア)が、鉄、青銅、陶土、銀、金を打つのを御覧になりましたが、それによって、偉大な神は引き続き起こることを王様にお知らせになったのです。

この夢は確か(→正夢)であり、解釈もまちがいございません。」

参考:メシア預言

▶イザヤ書28:16
それゆえ、主なる神はこう言われる。「わたしは一つの石をシオンに据える。これは試みを経た石堅く据えられた礎の、貴い隅の石だ。信ずる者は慌てることはない
・試みを経た石 使用に十分耐えられる試験済みの石
・堅く据えられた礎の石 要となる不動の石
・貴い隅の石 貴い=尊い:最もすぐれた石
・信ずる者は慌てることはない これらの石(メシア)を信ずる者は、絶対的な安心がある。
→詩編118:22~23
家を建てる者の退けた石が/隅の親石となった。これは主の御業/わたしたちの目には驚くべきこと。
→メシアとして遣わされた一つの石が家を建てる指導者たちによって拒絶され、見捨てられた(十字架の死)にもかかわらず、神はその方を死から蘇らせて、神の家においてなくてはならない永遠の礎石とされた。

▶神によって選ばれた一つの石は、ある者にとっては「つまずきの石」「妨げの石」となる。しかし、この石に信頼する者は、決して失望することはない。時には失望することがあるかもしれないが、パウロやペトロが記しているように、「主を信じる者は、決して失望することはない(失望に終わることはない)」のである。「石」であるイエス・キリストの下にしっかりと留まることで、ぶれることのない信仰者となって行くことが出来るのである。

▶創造当初、最初の言葉を発したお方は、人類の歴史を閉じる言葉も持っている。
→すべては、神の御手の中にあるので、我々は希望を抱いて生きることが出来る。

ネブカドネツァルが見た巨大な像の(PDF版)