鍛錬

「千日の稽古をもって鍛とし、万日の稽古をもって錬とす」(『五輪書』宮本武蔵)

諸国武者修行を行い、六十余度の勝負で一度も負けたことがないという剣豪・宮本武蔵(1582~645)。

生涯にわたって剣術を磨き上げ、己れの生き方を見つめ、武士としての兵法の道を探求し続けました。

その集大成である「五輪書」には、「何れの道においても人に負けざる所を知しりて、身を助け、名を助くる所、是兵法の道なり」とも書いてあります。

書物を読むばかりでは兵法の道に達することはできない。この書に書き付けたことを、自分自身のこととして、ただ書物を見るとか、習うとか思わず、物真似をするというのではなく、すなわち、自身の心の中から見出した道理とするよう、常にその身になって、よくよく工夫しなければならない

聖書を学ぶにあたり、すぐに参考文献(?)を見る方がいらっしゃいます。でも、これでは(その時はそれで理解したと思っても)実際には自分の身についておらず、後でまた同じことを繰り返してしまいます。

武蔵が言うように、「自身の心」の中から(自頭で考え)、聖書の教えを見出し、聖書を学んでいく姿勢が(時間はかかるかもしれませんが)大事なのではないでしょうか。

およそ鍛錬というものは、当座は喜ばしいものではなく、悲しいものと思われるのですが、後になるとそれで鍛え上げられた人々に、義という平和に満ちた実を結ばせるのです。(ヘブライ人への手紙12章11節)