Together & Alone

Together & Alone

「人間五十年下天の内をくらぶれば夢まぼろしのごとくなり。」(敦盛 幸若舞)
織田信長がこの節を特に好んで演じたのは有名です。

日本は世界でもトップの長寿時代に入り、もはや人生は50年ではなく100年といわれています。その道のりをどう歩んでいけばいいのか。

五木寛之は、『百歳人生を生きるヒント』(日経プレミアシリーズ)の中で、①50代は「事はじめ」で長い下り坂を歩く覚悟を決め、②60代で「再起動」して孤独を楽しみ、③70代は「黄金期」で学ぶ楽しさに目覚める、と書いています。

そして、「楽しむべき『孤独』とは、『孤立』ではなく、人の輪に加わりつつ、自身の個性や独立心を失わないことだ」と述べています。

また、こうも述べています。

「スペインの思想家(哲学者)オルテガ・イ・ガセットの言葉に『Together & Alone」という言葉があります。『和して同ぜず』という意味です。ボランティアや句会、民謡、多くの人の輪に加わり楽しめばいい。まずは人に和して、あとは『一億一心』ではなく『一億一億心』でいいんです。」

喜びをもって生き/長生きして幸いを見ようと望む者は 舌を悪から/唇を偽りの言葉から遠ざけ 悪を避け、善を行い/平和を尋ね求め、追い求めよ。(詩編34編13節~15節)