動きの悪いタンカー(大企業病)になるな

動きの悪いタンカー、つまり大企業病とは、保守的で非効率な企業体制・組織風土を言います。名称から、大企業に起こる症状であると考えがちですが、中小企業・ベンチャー企業にも起こりうる症状なのです。そして、命取りになるのです。

▶特徴や症状
・症状①前例主義が横行し、スタッフ新しい考え、チャレンジを受け付けなくなる。
・症状②自己利益・内部思考が強まる。
・症状③外部より自己都合を優先するようになる。
・症状④組織や情報がガラス張りでなくなる。
・他、多数。

▶発症する原因
・原因①形式的なだけの組織の拡大(中央集権化)。
・原因②新発想、チャレンジを奨励する制度がない。
・原因③経営理念や経営方針が浸透していない。
・原因④優秀な人材の不足(旧体質社員のみの経営)。
・他、多数。

▶大企業病がもたらす弊害
・弊害①生産性・正しい意思決定の低下(全体最適ではなく自己最適の思考に陥る)。
・弊害②優秀な人材が組織を離れる(ヘッドハンティングされる)。
・弊害③新規開拓や新企画が出来なくなる(自分の周辺の仕事しか目を向けなくなる)。
・弊害④責任の所在が曖昧になる(誰も責任を取らない)。
・弊害⑤従来のやり方に固執し、改革が生まれにくくなる。
・弊害⑥外部ではなく、上位者に目を向けるようになる。
・他、多数。

▶対策
・対策①初心に帰る。
・対策②上位者等の再選抜・抜擢を行う。
・対策③上位者からどんどん権限委譲を行う(権力集中、独断専行を防ぐ)。
・対策④挑戦を支援し、失敗を否定しない人事評価制度を設ける。
・対策⑤業務や組織の改革を行う(承認ルートやルールなどを見直す)。
・他、多数。

今日は、私たち宗教法人に課せられている、宗教法人法「第三章第十八条5項」を取り上げてみました。

宗教法人法 第三章 管理(代表役員及び責任役員)責任役員制度
第十八条 宗教法人には、三人以上の責任役員を置き、そのうち一人を代表役員とする。
2 代表役員は、規則に別段の定がなければ、責任役員の互選によつて定める。
3 代表役員は、宗教法人を代表し、その事務を総理する。
4 責任役員は、規則で定めるところにより、宗教法人の事務を決定する。
5 代表役員及び責任役員は、常に法令、規則及び当該宗教法人を包括する宗教団体が当該宗教法人と協議して定めた規程がある場合にはその規程に従い、更にこれらの法令、規則又は規程に違反しない限り、宗教上の規約、規律、慣習及び伝統を十分に考慮して、当該宗教法人の業務及び事業の適切な運営をはかり、その保護管理する財産については、いやしくもこれを他の目的に使用し、又は濫用しないようにしなければならない。
6 代表役員及び責任役員の宗教法人の事務に関する権限は、当該役員の宗教上の機能に対するいかなる支配権その他の権限も含むものではない。

宗教法人の「事務」の決め方 独断専行の禁止
宗教法人の「事務」は、法人に置かれている責任役員会やそれぞれの法人が任意に置いた総会、総代会といった機関の議を経て、決定されることになります。また、場合によっては包括宗教団体の承認等が必要な場合があります。事務を決定する際には、規則で定められた手続きを経る必要があり、代表役員が、独断的に行ってはいけません。
文化庁文化部宗務課編「宗教法人運営のガイドブック」(平成22年9月発行)P.11より

ヨシュア記1:8
この律法の書をあなたの口から離すことなく、昼も夜も口ずさみ、そこに書かれていることをすべて忠実に守りなさい。そうすれば、あなたは、その行く先々で栄え、成功する。