054 腹を立ててはいけない 他（山上の説教Ⅳ）
マタイによる福音書5：21～48

腹を立ててはいけない（マタイによる福音書5：21～26）
「あなたがたも聞いているとおり、昔の人は『殺すな（→創世記9：6）。人を殺した者は裁きを受ける』（→出エジプト記20：13、申命記5：17）と命じられている。しかし、わたしは言っておく。兄弟（→きょうだい：日本聖書協会共同訳、以下同じ）に腹を立てる者はだれでも裁きを受ける。兄弟に『ばか』と言う者は、最高法院に引き渡され、『愚か者』と言う者は、火の地獄（→青枠内の赤枠）に投げ込まれる。だから、あなたが祭壇に供え物を献げようとし、兄弟が自分に反感を持っているのをそこで思い出したなら、その供え物を祭壇の前に置き、まず行って兄弟と仲直りをし（AD70年のエルサレム神殿崩壊まで、ユダヤ人は神殿で神に犠牲を献げた。争っている人と和解するまで、神に供え物を献げてはいけないと、イエスは人々に語った。）、それから帰って来て、供え物を献げなさい。あなたを訴える人と一緒に道を行く場合、途中で早く和解しなさい。さもないと、その人はあなたを裁判官に引き渡し、裁判官は下役に引き渡し、あなたは牢に投げ込まれるにちがいない。はっきり言っておく。最後の一クァドランス（→ローマ青銅貨、１デナリオン銀貨の1/64）を返すまで、決してそこから出ることはできない。」