蜂と神さま 金子みすゞ

蜂はお花のなかに
お花はお庭のなかに
お庭は土塀のなかに
土塀は町のなかに
町は日本のなかに
日本は世界のなかに
世界は神さまのなかに

そうして、そうして、神さまは、
小ちゃな蜂のなかに。

皆さんのうちのある詩人たちも、/『我らは神の中に生き、動き、存在する』/『我らもその子孫である』と、/言っているとおりです。(使徒言行録17章28節)