つぶれかけていた長野県茅野市の諏訪中央病院医師として、「住民とともに作る地域医療」の最前線に取り組み、健康寿命日本一に導いた鎌田医師。チェルノブイリ原子力発電所被曝事故の患者の治療にも協力し、1991年より22年間、ベラルーシ共和国の放射能汚染地帯へ97回、医師団を派遣し、約14億円の医薬品を支援しました。
その鎌田医師が、実の親から捨てられ(37歳でパスポートを取得するまで、自分が養子だとは知らなかった)、そして、拾ってくれた親は貧しかったことなんて知りませんでした。
個人タクシー業を営む父と病弱な母の貧しい家庭で、家ではご飯も食べられないことが多かったそうです。しかし、鎌田さんは、それを不運だとは思わなかったそうです。
「何もしないなら、実現の可能性は0。1%可能性があるなら、ダメ元でやっみる。」
今、色んな意味で問題になっている非常識きわまる役人や政治家たちにぜひ読んでもらいたい本である。あの人たちには、読んでもあまり理解できないかもしれないけれどネ。
そして、分かっていても、後回しにし、なかなか出来ない私にも感謝の気持ちと勇気を与えてくれた一冊です。
「いかに幸いなことでしょう
◆あなたによって勇気を出し/心に広い道を見ている人は。」(詩編 84編 6節)