エトロ(別名:レウエル)

シナイの荒野に住んでいたミディアン人の能力が高い指導者、人格者で祭司。エジプトの王女に育てられたモーセは成人後、エジプト人の奴隷となっていたイスラエル人が鞭打たれるのを見かね、一人のエジプト人を殺してしまう。エジプトから逃れたモーセはミディアン人の土地に入った。そこで羊を放牧している土地の娘たちがいた。彼女たちが羊に井戸の水を飲ませようとしていた時、別の羊飼いの男たちが娘たちの邪魔をした。

そこで、モーセは娘たちを救い、羊に水を飲ませることができた。この娘たちの父エトロ(別名:レウエル→神の友の意)は、モーセを温かく迎え、モーセがその土地に留まる決心をすると、娘ツィポラをモーセと結婚させた。後、モーセがイスラエルの民を率いてエジプトを脱出したときには、エトロはモーセを訪ね、民たちに裁判が必要なときにただモーセ一人が裁き人になるのではなく、もっと組織的に行うようにと摂理的な助言を与えた(出エジプト記18章)。