セブンスデー・アドベンチスト三田キリスト教会(聖書研究会)

プロテスタントとカトリックの違い

プロテスタントとカトリックの違い

プロテスタントとカトリック(という言葉)は、宗教改革(16世紀の前半、ドイツのルター、スイスのジュネーヴにおけるカルヴァンらの教会改革から始まって、キリスト教世界をカトリック教会とプロテスタント教会に二分し、同時に社会と政治の変動をもたらした大きな変革)以降の概念(主義)を言う。

プロテスタントとは、ローマ・カトリックに抗議(プロテスト)して別れたキリスト教の教派を指す。

ローマ・カトリックは、聖書と伝統(聖伝)を拠り所にし、「救われる」ためには信仰に加えて、良い行い (業)が必要だとする立場(考え)を取る。併せて、「教会」やサクラメント(恩恵を受ける手段や方法)の権威を重んじ、教皇(ローマ教皇)を頂点とするピラミッド型の階層組織(位階制度)を取っている。礼拝は儀式的な典礼(儀礼)が中心で、サクラメントは七つ(→洗礼baptisma、堅信confirmatio、聖餐eucharistia、告解(赦し)poenitentia、病者の塗油unctio、叙階ordinatio、結婚matrimonium)ある。

プロテスタントは聖書以外の規範を認めず、個々の信仰のみによる救いを説く

また、聖職者に特別の権威を認めず、信じる各人が直接神の前に立つ「万人祭司主義」を取り、礼拝の中心を説教におく。多くのプロテスタント教会では,サクラメントは「洗礼」と「聖餐」を意味し、神のみ言葉(御言葉)としての聖書が同等に尊重される(サクラメントはそれぞれ異なった形で象徴的に解されている)。

ローマ・カトリックはローマ教皇を中心に一組織となっているのに対し、プロテスタントは信仰の自由と教理の純粋性にこだわるため、分派が多い。

神父と呼ばれる人がいるのがカトリック教会で、牧師と呼ばれる人がいるのがプロテスタント教会である。

▶礼拝の対象
プロテスタントが礼拝するのは、❶父なる神、❷子なるキリスト、❸聖霊の「三位一体の神」のみです。

カトリックでは、神だけではなく聖人をも崇拝し、マリヤを「神の母」とし、信徒のためにキリストへのとりなしをする方として崇拝しています(聖書では、マリヤを崇拝の対象としていませんので、プロテスタント教会では、それは偶像礼拝であるとして退けています)。

カトリックと進化論
カトリック教会では1996年10月23日にローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が、「進化論は仮説以上のもので、肉体の進化論は認めるが、人間の魂は神に創造されたもの」だと述べた。つまり、人間の精神活動の源泉たる魂の出現は、進化論的過程とは関係ないとする限定つきで、進化論をキリスト教と矛盾しないものと認めた。

「神は生物を進化するよう造った」 現ローマ法王も肯定 (2014年10月30日 朝日新聞)
宇宙が誕生したビッグバンも進化論も、神の教えと矛盾しない――。
ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は28日、天地創造に関する科学の理論を肯定した。世界の高名な科学者が集うバチカン科学アカデミーでの会合で語った。法王は「世界の始まりは混乱の産物ではない。創造主の手がビッグバンを必要とした」「神は、自然の法則に従って進化するよう生物を造られた」などと述べた。
旧約聖書は、神が6日間で天地を創造したと記す。地動説を唱えたガリレオへの17世紀の異端裁判などで非科学的と思われがちなバチカンだが、1950年から進化論を認めてきた。ただ保守派の前法王ベネディクト16世は「神の創造を信仰で理解することと科学による証明は対立しない」と述べる一方で、「進化論はすべての問いに答えてはいない」と発言した。生命の誕生や進化に何らかの「知的計画」が働いたと主張し、米国で支持を集めるキリスト教右派への追い風と受け止められていた。(ローマ=石田博士)

※参 考:キリスト教とキリスト教系の諸教団
※PDF:プロテスタントとカトリックの違い

モバイルバージョンを終了