緊急地震速報
地震の発生直後に、各地での強い揺れの到達時刻や震度を予想し、可能な限り素早く知らせる情報
地震が発生すると、震源からは揺れが波となって地面を伝わっていきます(→地震波)。
地震波にはP波(Primary「最初の」)とS波(Secondary「二番目の」)があり、P波(約7㎞/秒)の方がS波(約4㎞/秒)より速く伝わる性質があります。一方、強い揺れによる被害をもたらすのは主に後から伝わってくるS波です。このため、地震波の伝わる速度の差を利用して、先に伝わるP波を検知した段階でS波が伝わってくる前に危険が迫っていることを知らせるのが「緊急地震速報」です。
緊急地震速報は、全国約270箇所の地震計に加え、国立研究開発法人 防災科学技術研究所の地震観測網(全国約800箇所)を利用しています。
緊急地震速報は、「警報」と「予報」の2種類があり、「警報」の中でも予想震度が大きいものを「特別警報」に位置付けています。
◆緊急地震速報(警報)の発表条件・内容
地震波が2点以上の地震観測点で観測され、最大震度が5弱(顕著な被害が生じ始めるため、事前に身構える必要がある)以上と予想された場合に発表します。
発表する内容は、地震が発生した場所や、震度4以上の揺れが予想された地域名称などです。
震度4以上と予想された地域まで含めて発表するのは、震度を予想する際の誤差のため実際には5弱である可能性があることと、震源域の断層運動の進行により、しばらく後に5弱となる可能性があるという理由からです。
◆緊急地震速報(警報)で「続報」を発表する場合
・緊急地震速報を発表した後の解析により、震度3以下と予想されていた地域が震度5弱以上と予想された場合に、続報を発表します。
・続報では、新たに震度5弱以上が予想された地域及び新たに震度4が予想された地域を発表します。
また、落雷等の地震以外の現象を地震と誤認して発信された緊急地震速報(誤報)のみ取り消すこととし、例えば震度5弱と予想していた地域が震度3以下との予想となった場合などは取り消さないとされています。
◆緊急地震速報の特別警報
気象庁では平成25年8月30日から「特別警報」の運用を開始しました。緊急地震速報(警報)のうち、震度6弱以上が予想される場合を特別警報(地震動特別警報)に位置付けしています。
ただし、特別警報の対象となる、最大震度6弱以上をもたらすような巨大な地震については、震度6弱以上の揺れが予想される地域を予測する技術は、現状では即時性・正確性に改善の余地があること、及び特別警報と通常の警報を一般の皆様に対してごく短時間に区別して伝えることが難しいことなどから、緊急地震速報(警報)においては、特別警報を通常の警報と区別せず発表しています。
◆緊急地震速報(予報)の内容・発表条件 →詳細
出所:気象庁
※三田キリスト教会では、地震速報機(ラジオ放送報知連動型)を備えております。