聖書研究会(セブンスデー・アドベンチスト三田キリスト教会)

神の裁き

神の裁き

エジプトに下された最後の災い、すなわち「初子の死」は、エジプトの神々とそれらを礼拝する家々に対する神の裁きでした。偶像は人々の愛着や恐れを反映したものでしたが、数々の災いが示したように、彼らを救う力はなく、その無力さは第十の災いで決定的に明らかとなりました。

「エジプト全土で、すべての家庭が誇りとしていた初子が殺され、嘆きの叫びが広がった」と「人類のあけぼの」第24章、「希望への光」P.141は記しています。ファラオの初子も死に、エジプトの神格とされた王の権威も崩れました。出産や子どもの守護、豊穣を司る女神イシスやヘケトなど、さまざまな神々も何の力も示せませんでした。

モーセは「主よ、神々の中にあなたのような方があるでしょうか」(出エジプト15:11)と神の卓越した力を称え、エトロも「主はすべての神々にまさって偉大であった」(同18:11)と告白します。

出エジプト記1章では、エジプト人がイスラエルの男の子を殺していたことが記されていますが、今や神の裁きが逆にエジプトの初子に及びました。これは「人は自らまいた種を刈り取る」という原則を示しています。

私たちの選択と行動には結果が伴い、誤った決断は自分のみならず、無関係な人々にまで苦しみを与えることがあります。それが罪の本質なのです。

参考:2025年3期 教課P.37

主の過越 The Passover Instituted

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