ちむどんどん
銀座「アッラ・フォンターナ」料理長二ツ橋光二から暢子(ヒロイン比嘉暢子)への言葉
NHK総合 連続テレビ小説 2022年9月5日放送
暢子さん、ちょっと聞いていただけますか。
私は昔、レストランを開いてつぶしたことがあります。私なりに地獄を見ました。
最後は息をするのも苦しくなり、誰も信じられなくなりました。
飲食業はどんな高級店でも、所詮は“水商売”と呼ばれることもあります。水商売の語源は、江戸時代、芸者さんの仕事のことを泥水商売と呼んだことから始まったという説があります。
(泥水?:暢子)
一見、華やかに見えるけど、実態は泥水にまみれるような大変な仕事。流れる水のように不安定で大雨が降れば流されてしまう。日照りが続けば干上がってしまう。
うまく行かない時に、目をつぶって、耳をふさいで、ただひたすら頑張るのは、私は反対です。
しゃにむに突き進むより、失敗を認めて、やり直す方が勇気が必要で難しいことです。
私はそれが出来ませんでした。
うまく行かない時は、たとえ悔しくても悲しくても、止めてもいいんです。一度止まって休んでもいいんです。
あなたは飲食業で成功するために生きているわけではありません。
幸せになるために、生きているんです。
ヘブライ人への手紙10:32
あなたがたは、光に照らされた後、苦しい大きな戦いによく耐えた初めのころのことを、思い出してください。